まるさんかくしかくトラベル

よせばいいのにお山遊びをはじめてしまった初老の書きなぐりブログ

無駄とムジナとキジムナー

今年も間もなく終了して新しい年を迎えようとしています。

今年はなんとなく例年より一年が早かった気がして

いまひとつ年末という感じがしていません。

 

 

そんな年末を感じ切れていない中、我々は高速に乗り

年末の恒例行事だった日光ツアーを復活させてみることにしたのでした。

 

 

記録を見るに最後にまともにお山で遊んだのは

2019年の夏だったようです。

コロナ騒動がある程度落ち着いてからも

何度かお山を訪れる計画をしたもののなんとなくタイミングが合わず

結局行けずじまいで気が付けば3年が過ぎていました。

 

mt-ugo.hatenablog.com

 

 

 

久しぶりの東北道

目指す土地はもちろん日光なのですが

それすら一年ぶりの事。

 

この日は大型の低気圧が日本海側から来襲した日で

その余波なのか埼玉を超えた辺りから雪が降り始めました。

 

 

日光街道に入る頃には積もり始めていた。

久しぶりの雪道走行なのでのんびりと。

地元の方と思われる車もゆっくり走っていたので

なんとも読み切れないコンディションだったのでしょう。

ぶっ飛ばしてるのは県外ナンバーが多かったのはたまたまか。

 

 

日光口PAに寄り道。

積雪はこの頃すでに5センチくらいになっていた。

 

数年前までは前日夜にここまで進軍して仮眠をさせてもらっていましたが

結果的にその影響で例年風邪を引いてしまうという

愚行をしていたため

昨今の事情も加味して今年は当日移動に。

 

 

いろは坂に差し掛かった頃には辺りは見事に雪景色に。

前を行くのは三菱の現在のフラッグシップ。

走行性能は相当高いようでスイスイと曲がっていました。

 

 

お邪魔します。ご無沙汰しておりました。

 

いまだに最初に訪れた時の積雪量を超える事はない。

思えばあの年はどこ行ってもすごい積雪量だったな。

 

 

なにはなくともご挨拶。

この日のココはものすごくしんとしていて

耳がおかしくなったのかと思った。

 

ただこういうところでたまに感じる

空気が冷たく圧縮されるような緊張感は少し和らいでいて

なんだか不思議な感じでした。

 

 

ギリギリで交換したスタッドレスタイヤでしたが

機能的にはなんとか今シーズンまではタイヤも持ちそうな感じでした。

とはいえ人の命にも関わることだから交換は早めが基本。

 

 

ご挨拶を終えた我々が向かったのは歌ヶ浜駐車場。

 

さすがに久しぶりのお山遊びでしかも冬山という事で

今回は登山はせず中禅寺湖を回り阿世潟分岐まで行って

例の記念撮影をして帰ってくるお気楽コースで行こうという計画。

なのでスタートはお昼過ぎ。

 

 

第1ゲート。

どうやら先行者がいるようだ。

 

 

雪は15センチ程積もっていたけど

さらさらとしてあまり重みがなかったのでそれなりに進めると見せかけて

アスファルトとの接地面が固まっていないためかズリズリと滑り

これはこれで歩きづらかった。

 

 

半月山への車道はすでに閉鎖されているようです。

ここから結構距離があるのでここで止めとかないと

除雪ルートが増えて大変ですよね。

 

 

英国大使館が見えてきた。

そういえばココは今何に使われてるのだろうかと今更ながら調べてみたら

公園になっているみたい。

 

www.nikko-nsm.co.jp

尚12月から3月までは閉館されているとの事で

冬に訪れる事の多い我々は縁がないかもしれない。

 

 

そしてこの辺りといえばの往年の名物キャラが登場。

頭目 in the mountain.

3年の時を経て久々の登場。

 

 

盗賊稼業も大変のようで

『山賊ラーメン』というまっとうなお仕事をして

子分たちを養っていたとかまことしやかな噂も。

 

 

そして肥大化が止まらないワタクシも登場。

3年前に新調した冬用パンツはギリギリでもうほとんどタイツでした。

 

 

久しぶりの雪山はテンションあがります。

このまま行けるところまで社山に登っちゃうってのも

手かもしれない。

 

 

が、燃費が地獄ですでにエンプティ寸前。

我々はもしかしたら燃料タンクに穴が開いてるかもしれない

昭和の大衆車のコンビです。

 

 

燃料が切れ、そしてイタリア大使館を前にトレースも切れる。

 

 

微妙に着地の際に足元が滑るので無駄に筋力を使います。

結果論だけど最初からチェーンアイゼン付けといた方が

歩きやすかったかもしれないと今更思う。

 

 

イタリア大使館前。

ここももちろん公園施設でカフェもあるらしい。

 

www.nikko-nsm.co.jp

建物には一切関係ないけどココの向かいの森の様子が

おどろおどろしくてとても好きです。

 

 

イタリア大使館を超えると最初のご褒美タイム。

ただいろいろと失ってしまった我々はすでにヘロヘロで

風のない休憩場所を探して彷徨う。

 

 

船着き場前にちょうどよいベンチがあったので早めの休憩を。

この日は軽いウォーキング予定だったこともあり

スタンレーのGoシリーズにお湯を入れて持ってきてみた。

朝入れたお湯は熱々って程ではなかったけどそれなりに保温はしてた。

 

冬山というと山専ボトルなのですが

水に変な味がついてしまうのでどうしようかと思っています。

アツアツの牛乳を入れると臭いが取れるとか聞いたけどどうなんでしょうね。

 

 

 

この飲み方もなんとかしないといけない。

ご準備が整うまでコップを持ったまま待たされる

私の気持ちにもなっていただきたい。

 

 

先行の方は公園内ルートに寄り道されていたようで

この辺りでトレースが合流。

ただこの日誰かとすれ違うことはなかった。

 

 

第2ゲート登場。

2つ目があったことをすっかり忘れてました。

 

 

第2ゲートを抜けるとすぐに狸窪に到着。

 

変な名称だなと思っていたもののあまり気にしてなかったけど

この狸(ムジナ)の表記にまつわるエピソードがあるようで

ちょっと調べてみたけどあんまりよくわからなかった。

 

ja.wikipedia.org

 

要するにこの地ではあえて狸の事をムジナって言ってますよ

って事になったという事なのでしょうかね。

 

 

ただ現在では狸どころかクマが出るようです。

まだ冬眠してないのもいるだろうし足跡と獣臭に注意しながら進みます。

時期的に鈴を鳴らすか迷いましたが今回は鳴らす事にした。

 

 

本日はこの先の阿世潟分岐が目的地な訳ですが

GPSで確認したところ(この日の我々には)まだ距離がありそう。

 

 

またしても休息をとりながらご一考される頭目

 

 

もう嫌だって。

 

あまり目的地にしばられない自由な旅を本ブログではご提案しつつ

体力の衰えを余すところなくお伝えすることにより

閲覧者に勇気を与えるスタイルを貫いていくことにした。

 

 

という事で新設された我々の頂上でマーキングを。

 

 

そんな勇気のある決断が日光のお山の称賛を呼んだのか

急に空が明るく輝いた。

 

 

と同時に風があばれだした。

我々なんかのスイッチでも2つ押しました?

 

 

さ、とっとと帰ろう。

この時すでに相棒の足首と私の股関節は悲鳴を上げていた。

運動不足も雪山同様に恐ろしい。

 

 

振り返ると社山の美しい雄姿が見えた。

年々社山の本来の頂上が遠くなる。

いつの日か再び山頂にたどり着く日はくるのだろうか。

あんまり頂上に執着がないってのが最大の問題か。

 

 

そういえば我々の装備は以前と変わらず

パタゴニアR1とゴアのハードシェルの組み合わせな訳ですが

スペック的に不足は感じなかった。

せいぜいマイナス3度くらいという気温もあるかもだけど。

 

この数年でいろんな新製品が出て商品の価格は当時の倍以上になっているけど

一般ハイカーユースレベルで考えると性能的には

あんまり進化してないんじゃないかなと思っている。

ゴアテックスなんてプロダクトネーム変えてなんかごまかしてない?

って思えるほどである。

パックライトが出た辺りから私は完全に迷子なので

プロかノーマルの3レイヤー以外は基本的に選択肢に入れないことにしている。

 

 

www.gore-tex.com

今やパタゴニア トリオレットが3レイヤーゴアシェルの

最安値クラスって時代です。

相棒のダイナアクションなんてプロシェルで4万円いかなかったのにね。

 

 

帰り道の道程はご存じのはずなのに10分おきに

「まだー?」と聞いてくる頭目

たぶんタイマーで暴言を吐くようにセットするスイッチが押されたのだろう。

 

 

数分後、痛みは両足に及んできたご様子。

そういえば準備運動を一切しなかった

ことをこの期に及んで思い出した。

 

 

英国大使館に着くころには

限界を超えて結構過酷な山旅になっていた。

ただ、こんなチンケな体力で冬山遊びをする人なんて

皆無なはずなので真似しようにもできないと思う。

 

 

どうにかこうにか第1ゲートに到着。

パトラッシュが傍らにいたらもうその場で寝てたかもしれない。

 

 

第1ゲートから駐車場までは思いのほか距離があった。

もしや足の長さって加齢とともに短くなったりしません?

1歩の進みが今までより短く感じた2022年年末。

 

 

ものの1時間で結構自分たちのトレースが消え始めていたので

さぞ車にも雪が積もっているだろうと思っていたらそんなことなかった。

 

すでにヘロヘロを超えてたんだけど

ここにきて外国人旅行者の方が第1ゲート辺りで

車がスタックしてしまったとの事でお助けコールが入り

ヘロヘロのまま助けに行ったりして変に元気が出た。

人体って不思議。

 

 

本日のお宿は数年前にもお世話になったところへ。

硫黄の温泉というより温泉自体もそういえば久しぶりだ。

今回は風邪を引かずに旅を終えられた。

 

 

一晩明けての積雪はこんなもん。

どうやら移動時がもっとも雪が積もったタイミングだったようだ。

 

頭目疲労なのか人見知りならぬ部屋見知りなのか

全然眠れなかったようで朝から超絶機嫌が悪かったので

基本無視する事にした。

 

 

さて、帰路に就く前にルーティーンをこなしましょう。

ココア先輩はお休みタイムだったので甘酒をいただきながら

遠くから愛でるだけにした。

 

ただ、帰り際にこっち向いてくれたから

おじさん達キュンキュンしてしまいました。

先輩の目には気持ちの悪い中年コンビがさぞ特異に映った事だろう。

 

 

お向かいのお店の店頭にはなんか増殖してた。

しかしこれはどうやって作るのだろう。

座敷童でもいるのだろうか?

 

 

いつもの撮影スポットも未踏の地に。

足首の痛みが再発したとの事。

 

 

なぜルーティーンワークってやらざるを得ない心理を生むのか。

皆さんも毎年恒例の行事を作ってルーティーンワークにがんじがらめになり

無駄に疲労する旅をしてみるというのは如何だろうか。

 

 

晴れ間は見えていたものの風も出ていて

白根サマのご雄姿は見えず。

我々のペースではありますがよくがんばりました。

 

 

さて帰りましょう。

いろは坂のくだりは解けた雪でグズグズになってたものの

凍ってはおらず気を付けて走れば何の問題もなく。

 

4WDの方が楽な事もあるけど

ロードスターで来てた方もいたくらいなので

これくらいだとスタッドレスさえ履いて慎重に走れば

何の問題もないかと。

結局調子に乗ったらどんな装備でも簡単にツルンと行きます。

 

 

一夜明けたら日光街道は何事もなかったかのような風景に。

なんだかキツネ・・・いやムジナにばかされたような気持ち。

 

 

無事に東京に到着。

どうもありがとうございました。

 

久しぶりのお山遊び。

全てを堪能するにはあまりに力不足でしたが

それでもとても楽しい時間を過ごせました。

また筑波山から再開して歩き方から体に刷り込まないといけませんね。

 

それではまたお山でお会いしましょう。